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2006年4月25日 (火)

静かな青

166385_3_2 このところ七宝を持ち込まれるお客さんが増えている。
文化教室で習っている方達のようで、中には同じお手本を基に作ったと思われる同じモチーフの作品があったりして、「額装まで同じじゃまずいよな」などと思いながら仕事をさせてもらっている。

七宝の作品は基本的に、そこそこ厚みがある。
だから、もし七宝を手軽に額装したいと思ったら油縁を使うのが簡単。
裏板を開けて、オイルライナーの中に作品をはめ込んで固定して、裏板を戻して出来上がり。
額さえあればご家庭でも5分程で完成します。

ただこの方法は一つ注意しなければいけない点があって、それは作品の寸法をあらかじめ額の規格サイズに合わせて作っておかなければならない。
でも、たぶんそんなこと気にして作っている人はほとんどいない。
実際、うちでお預かりしている作品のことごとくが規格外のサイズ。
だから油縁は使えないのでデッサン縁にいろいろ細工して使うことになる。
手間はかかるけどこの方法のほうが額装の選択肢は広がる。

166385_2 そんな感じで今回額装したものの中から一つ紹介。

16-6385 ブルー

イタリア製のカスタムメイドフレームでこの春にでた新作の一つ。
色は他に同じデザインで型番が違うオレンジ・ホワイト・グリーン・ブラウンがある。
発表会の時にサンプルを貰ってから何かに使ってやろうと狙っていて、今回お預かりした作品の中にイメージがピッタリくるものを発見。早速使ってみた。
166385_1 デザイン的にはシンプルな平型タイプで、ムラのあるブルーの所々にクリーム色の擦れたラインが出ていて、ただ青い額とはちょっと違う柔らかさがある。
メーカーからの参考写真では、この額にグスタフ・クリムトの「希望」というタイトルの妊婦の絵が額装してあったけど、今回うちが額装したものにしてもクリムトにしても、このブルーの額には落ち着いた感じの作品が良く合うんじゃないかと思う。
この七宝の作品は、作られた方が少しバランスを気にしているように見受けられた。
見ると、花が・・・たぶんヒメシャラだと思うけどちょっと上の方に寄っているので額装の際にも落ち着きが出るように注意してみた。
166385_4 マットはスエードのブルーと紺で段差をつけた形で途中から色を切り替えてある。
このままだと作品がブルーの中に飲み込まれる感じがあったので銀色のフィレを作品の周りに巻いたが、今度は落ち着きすぎた感じがしたのでフィレの一方の辺だけをマットの上に出してみた。
作品を設置する窓も作品のバランスに合わせて上にずらしてある。

この額を使ってみて感じたのはとにかく仕上がりが静かな感じがする。
先に書いたクリムトを額装してあるものにしても、作品の中に結構ある金色に反して額装品としてのイメージはとにかく静か。
166385_5
太さは38mmと、普通と言えるサイズなので、あまり大きい額にすると印象が弱くなる恐れがある。
今回は太子サイズ(379mm×288mm)に組んで作品に対して少し大きめにしてマット幅を取ってみた。

ブルーが強い分、落着きと同時に少し冷たい感じを受けるかもしれない。
人が団欒するリビングなどの部屋には合わないかもしれないけど、見た人に落着きを感じさせる側面も見逃せない。

少し大人な感じがするブルーを自室に飾ってみてはどうでしょうか。



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