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2006年6月 6日 (火)

額の裏にあるもの

古い額縁を新しい額と取り替えたいという依頼がある。
「普通の仕事では?」と思われるかもしれないけど、この場合”古い”というのがどのぐらい古いのかというのがポイント。
もちろん、”額を直す”のではなくて”新しい額に入れ替える”訳だからポイントと言っても何か問題があるという意味じゃない。むしろ逆。
古い物ほど裏板を開ける時の楽しみがある。

テレビなどでヘソクリを額の裏に隠しているシーンを見たことがあると思う。
実際にそんな金銭的なお宝を見つけた事はないけど、額縁の裏側という所には、何か、物を隠して(しまって?)おきたくなる魅力があるのか、時折作品以外のちょっとしたものが一緒に入っている。

先日みえたお客さんが持ってきた古い額。
亡くなったご両親の写真が額装してあった。
早速、裏板をはずしてみると、中からもう一枚別の写真と黄色くなった新聞紙が出てきた。
写真は額装されている人の別の写真で、関係あるということで入れたのだと思う。

P5130021 で、ワクワクしたのが新聞紙。
新聞紙自体は作品の裏当てに使われていることが昔はわりとあったので、別に新聞紙が出てくるのが珍しいというわけではないし、よくある事といってもいい。
ただ、この新聞をなんとなく眺めていて、なぜかひどく読みにくいことに気がついた。
おかしいなと思って日付欄を見てみると、右から左に「昭和十四年五月二十五日」とあった。
P5130022 さっきも書いた通り、古い新聞紙が出てくる事はよくある。
でも、戦前のものが出てくるのは初めてだった。
興味津々で内容を読んでみると、
「満州鉄道の警備の仕事をやってみませんか」とか、
「満州拓殖公社社債の募集」とか、
「虫歯を放置して敗血症になる人が増えています」とか、
なかなか時代の匂いがして楽しい。
P5130027 P5130026_1
で、それらの横がスポーツ欄になっていて、プロ野球ではなく、職業野球で阪急と巨人の優勝争いが最終日までもつれて、今夜の試合の展望は?といったような記事が載っている。
しかもどうもこの職業野球のことを「大リーグ」といっていたらしい。
なかなか知らない事がいっぱいだ、などと感じてしまった。

P5130023 P5130025

ここまで古いものはなかなか出てくる事は少ないけど、額縁の中というのは用途の事を考えても一種のタイムカプセルなのかもしれない。

ひょっとするとあなたのお家にある額の中にも…


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