ハイムさん宅の床の間in御殿場
で、ハイムさん宅の玄関を入ってすぐの左側は和室になっていて、その部屋の床の間に黒いバラの額装品があった。
最近では床の間のない家が増えてきていて、特に掛軸をかける場所がなくなってきている。
確かにうちでも掛軸が以前ほどでなくなった。
そんなこともあってか、業界のほうでも洋室にも飾れるようなデザインで表装した掛軸を提案してきたり、時代に合わせるような動きが出てきている。
今回のこの額装はそんな数少なくなった床の間に合わせたもの。
コンセプトとして30代の若い夫婦の家ということからインテリアコーディネーターさんが選んだもので仕上げた。
この額装、周りと関係なく単品で見ると、だいぶ洋風の雰囲気だけど、実際に床の間に飾ってあるのを見てみるとしっかりはまっている気がする。
こういうのを見ると和風と洋風の境界線が曖昧なものに感じてきて面白い。
中に入っている作品は”B.J.Zhang”という中国人作家の「Love Speaks」というタイトルの作品のポスター。
モノトーンの中に黒く描かれた花(たぶんバラ)が力強く感じる。
この作家さん、中国国立美術館にも作品が所蔵されていて、1996年のアトランタオリンピックのための作品も製作しているかなりの実力派…らしい…不勉強でした…。
で、額だけど、普通に洋間に飾るのであれば作品のモノトーンに合わせて黒や白、または幅広のシルバーのものを使えば格好良く収まるなと考えていたら、インテリアコーディネーターの方が選ばれたのは違った。
イタリア製で、ちょっと変わったデザインの額。
イエローベースに薄いグリーンの模様が入っていて、額の内側は茶褐色の色に変化している。
どうみても洋風の額。
でも実際に飾ってあるのを見ると、床の間の塗り壁と妙にマッチしていて、赤みのあるのライトの影響もあって質感まで似て見えた。
マット紙は少しドンス地っぽい黒のマットを使用。
奥行きを出すために黒のスエードでベベルアクセントという素材を作ってマットの裏側に取り付けて作品を3.2mm奥にした。
たったこれだけの工夫でも額装品としてみた時に高級感が増す。
ご要望があったので、表面にアクリルやガラスは入れていない。
個人的には和のものを額装する時にはシンプルさを重要視している。
ただ今回のようにうるさいとまではいえないまでも色や模様が入った額も、飾る場所と光の加減によっては充分生きてくるというのを再認識させられた。
今回額装をさせてもらったセキスイハイム沼津支店さんのブログです。
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次回 「額の中に壁」 乞うご期待。
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