珍客来る
先日、変わったお客さんが訪れた。
接客するのが仕事だから、今までいろんなお客さんとお会いしてきたけど、こんなに変わったお客さんははじめて。
正直言ってどう対応したらいいものかかなり頭をひねった。
別に額を注文するでもなく、店の中をうろうろ。
挙句に商品を在庫してある店の奥にまで勝手に入って行く始末。
注意しようと声をかけても無視。
全く、鳥類には困ったもんだ。
時刻ももう夕方5時を過ぎていて、窓の外もだいぶ暗くなっていた。
早めにお帰りいただきたい。
本人(鳥)も帰る気は満々だけど、出口が分からない様子。
上手く誘導してやろうと思っても、こっちの気持ちなど分かってはくれず逃げ回っている。
どうしたもんだろうと思案することしばし。
!!!!!作戦を思いついた!!!!!
手順は
- スズメが今いる入り口の反対側の部屋半分の電気を消す。
- 暗い方から明るい方へスズメを誘導。
- 入り口のところに当てたライトを残して部屋全体の電気をOFF。
- スズメを入り口に誘導。
- またのお越しをお待ちしています!
この鳥目を利用したすばらしい作戦は途中まで見事に的中!!!
真っ暗な店の中で、わずかに入り口を照らす赤いランプの元、スズメを追いかけるための大きな紙を頭上に掲げながら、舞うように右に左に移動する人々。
傍から見たらかなりシュールな光景を演出しつつ入り口付近に誘導することに成功!
彼らの鳥目というのは相当なものらしく、たかだか電気を消しただけの暗さでもそちらの方には近づかない。
ただ、ここからなんどやっても何故か出て行こうとしない。
何度チャレンジした事か。
とうとうしびれを切らした我々作戦実行部隊は、いよいよ最終手段を実行する事を決断した。
・・・そう、捕獲である。
今までの攻防から、かのスズメは暗い中では極端に運動量が少なくなることがたびたび目撃されていた。
そんな鳥の習性を利用し接近、直接素手による捕獲を実行しようというのだ。
最後に残されていた入り口のランプが消された。
部屋全体を支配する薄暗闇のなか、スズメににじり寄る。
緊張が伝わったのか、道を行く人が奇妙なものを見る目で通過して行く。
スズメまではあと一メートル。
ゆっくりと手を伸ばす。
その時!
「バサバサ!」と羽音が静寂を引き裂いた。
同時に響き渡る鳴き声。
・・・失敗か・・・
誰もがそう思った次の瞬間、隊員の手が大きく、そして高々と頭上に掲げられた。
失敗ではなかった。
その指はしっかりとスズメの足をつまんでいた。
頭の中で響き渡る世界中の人々の歓声と賞賛の声。
・
・
・
という事で格闘する事一時間、スズメにお帰りいただきました。
さらばスズメ。今度来る時はお客さんを連れてこい。
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