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2017年7月

2017年7月24日 (月)

美術館での額縁屋の視点

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 写真や絵画を見るのが好きです。

 額縁屋という職業柄、仕事で美術館に伺うことが多くありますし、気になる美術展にはよく行きます。

 当然、作品を見に行くのですが職業病というか癖というか最初に目が行くのは作品に付いている額縁の方になってしまいます。

 どういうデザインの額なのか。
 作品の年代より新しいものか、古いものか。
 マットの色合いはどうか。
 等など。

 自分で額装するならどうするかとか考えながら額縁を見てから作品を楽しむ。

 どうやら聞くところによると同業者の中でも少なからず同じ様な見方をしている人たちがいる様で、会合の際には「美術館あるある話」が膨らんだりしてます。

 額縁の歴史は、もともと教会の壁面や天井を彩っていた宗教画を、分祀や布教用に持ち運びできるよう、板や画布に描いたもの(タブロー形式絵画)を飾るために作られたのが始まりと言われています。
 ですから古い宗教画の作品に付いている古い額縁もまたその作品の背景を語るための一つの要素となっているかもしれないわけです。

 この夏休みの時期、美術館を訪れる機会も多くあるのではないかと思います。

 後年になってから額装された作品もありますので、額縁がその作品の時代のものと同じ時期のものかどうかは分かりませんが、作品のみではなくその周りを修飾する額縁もまた見てみるといつもとは違う楽しみ見つかるかもしれませんね。

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2017年7月15日 (土)

額縁屋を利用する時に知っておくと良いかもしれないこと

 蝉の声が聞こえ始めてきました。
 近くの木から聞こえてきていたので写真でも撮ろうかと思ったんですが、声は聞こえど姿が見えず。今のところレンズに捉えることができてません。結構高いところにいるんですよね。

 例年、今ぐらいの時期から秋の個展や展示会用の額縁・額装のご依頼を頂くことが増えてきますが、今年はそれにも増して、初めて当店のような「額縁専門店」を利用するという方達が来られている印象があります。

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 額縁屋に来たけど勝手がわからないというお声も聞きますし、ちょっとした豆知識として必要とまでは言えないけど、ここをおさえておけばスムーズに額縁屋で額縁選びができるというポイントを額縁屋の視点からお答えします。

  • 額装する作品の種類と寸法が必要です。
  • 額縁を飾る予定の場所を教えて頂くと額縁選びの一助となります。
  • 「明るい感じに」とか「上品に」、「豪華に」と言った仕上げのイメージをお持ちでしたらお教え下さい。
  • 思い出の品などを額装する場合は可能であればどういった思い出なのかもお教え頂ければ額を選ぶ基準になることがあります。

・額装する作品の種類と寸法

 まず、額装する時に必要になる情報は作品の種類です。

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 水彩画やリトグラフのような薄いシート状のものなのか、油絵のような木枠にキャンバスを張ってあるのか、その作品の厚さや形状によって使用する額縁の種類が変わってきます。

 また、シート状の作品の場合はマット紙を作品の上に重ねて額装することが多いため、マットに開ける窓穴の寸法を測る必要があります。

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 そのためご来店の前に作品本紙の外側寸法と作品の見せたい部分の寸法を事前に測ってきて頂くか、作品自体を持参して頂く必要があります。

・額縁を飾る予定の場所のインテリア

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 額縁は室内のデコレーションをする家具です。
 ですから額縁を選ぶ際に、飾る場所の雰囲気を念頭に置くと選択し易くなります。
 額縁屋に相談する時は飾る場所の写真などを提示して頂けると店側としてもより具体的な額装の提案ができると思います。

・どういう雰囲気の額装品にしたいのかイメージする

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 これはおそらくご自分の好みという話になるかと思います。
 額装品を部屋に飾る時の「お約束」的なものもあることはあるのですが、結局は毎日見続けて気持ちいい額装品にすることが大切だと考えます。ですので、「明るく」とか「重厚に」といった抽象的なものでもいいので、どういったイメージがお好きなのかを聞かせて頂けるとお薦めの額縁や見栄えする額装方法をご提案することができます。

・額装するものへの思い入れをお聞かせ下さい

 欧米では多く作られているのですが、思い出の品を額装する場合、単純にその品だけを額装するだけでなくその品に関係するものも一緒に額の中に入れることによって、よりオンリーワンな額装品になります。
 例えば旅先で手に入れた品と、その旅行での写真を一緒に入れて額装するのもいいでしょうし、例えば使わなくなってしまっておいたアクセサリーを、同じく使わなくなったスカーフ等と一緒に額装すれば思い出の詰まったあなただけの額装品が出来上がります。
 どういったものが使えるかはお話をしていく上で提案できるかと思いますので差し障りのない範囲でお聞かせ頂ければと思います。

 これらのポイントは知っておくとスムーズにお話ができますが、作品の種類と正確な寸法以外のことは、必ず準備しなければならないというものではありません。
 額装についての打ち合わせの際にもお話させて頂くことです。
 ですから、ここに上げたポイントを知っておくとお得ぐらいに思ってお気軽に額縁屋をご利用頂ければと思います。

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